Samsungのスマートウォッチ「Gear 2」を1ヶ月試用した結果を徹底レビュー
AndroidスマートフォンとBluetoothで接続して、様々な通知やスマホの機能を腕時計型デバイスでやっちゃうスマートウォッチの「Gear 2」。前回はGear 2の外観をレビューしたので、今回はアプリケーション等ソフトウェア面をレビューします。
「GALAXY アンバサダープログラム」にてお借りしている「Gear 2」を1ヶ月試用しました。 現在発売されている中では最新のスマートウォッチ。どれくらい使えるやつなのか率直な感想です。
[参考] SAMSUNG公式ページ,docomo販売ページ
基本操作は快適
センターのボタンを押すとトップ画面が表示されます。
この画面から左右にスワイプするとアプリのアイコンが並んだページが表示されます。
アイコンを長押しすると移動やページの追加ができて、好みにカスタマイズできます。
この辺は基本的にスマートフォンの操作と似ていて直感的。大まかな操作なので小さい画面でも快適に操作ができますが、実際に腕に着けた状態での操作は腕が宙ぶらりんな状態なのでちょっとやりにくい。
長時間腕に装着した状態で操作すると二の腕が鍛えられます。
画面を二本指で長押しすると、タスクスイッチャーのような物が出現。
物理ボタンは1つしかありませんが、「戻る」は画面上部から下にスワイプすることで動作しました。
設定アプリでは、トップ画面のスタイルを変えたり、壁紙が変更できます。
壁紙はカメラで撮影した物が使えるので、本当にスマホっぽいなぁ〜と思いました。
トップ画面のデザインはパターンが決まっていますが、サードパーティ製のアプリでかなり自由にカスタマイズ可能。
その場合は天気や日程などの追加情報が表示できないので少し痒いところ。
通知の表示
接続しているスマートフォンに届いた通知は同時にGear 2で表示できます。
電話の場合は発信者の名前や電話番号などが表示されて、直接受け答えができるそうなのですが、Galaxy S5に使っているSIMカードがデータ通信専用なため今回はアプリの通知だけです。
実際にLINEのメッセージが届くとこんな感じ。メッセージは改行されず、長いと切れちゃいます。
Gmailだと宛名と本文が少し。
通知アプリでは通知の内容が全てみれます。「端末でアプリ起動」をタップするとスマホ側のアプリが起動します。
Gear 2で通知を確認して、ポケットからスマホを出した時にはアプリが起動しているのでかなり快適。
自分はこの通知機能がスマートウォッチで一番メインの機能だと思ってます。正直な話、他の機能はスマートフォン側でやった方がいいですし、手首にわざわざ端末巻いてる恩恵は通知の確認くらいしかないような気がしますw
ちなみにGear 2側に通知を表示させるアプリはGear Managerから選択可能。必要なアプリだけ選別できるのはいいですね。
Gear 2の標準アプリ
ストップウォッチや天気予報など、スマートフォンに最初から入ってるようなアプリはGear 2にも最初から入っています。
音楽プレーヤーではGear 2本体に入っている楽曲が使えるので、スマートフォンと接続していなくても再生できます。
Bluetoothイヤホンと接続可能で、腕に巻くmp3プレイヤー的な使い方もできるんですね。これは意外に驚きましたw
また、フィットネス系のアプリが充実しているのですが、自分はFitbit使っているのでここら辺はガン無視します(えっ…
プロのスポーツ選手でもないですし、医療用には使えないと書いてあるので、医療用として心拍数が必要な人には使えないということです。
このデカイ腕時計着けて寝るのはかなり邪魔です・・・ん〜
Appleが今年発表するiWatchは医療の専門家と連携して医療や健康にかなり踏み込んだ仕様になるという噂を聞いたので、これはGear 2やAndroid Wear搭載のスマートウォッチと大きな違いになりそう。
赤外線リモコン機能はほとんど使えなかった
カメラの横についている赤外線送信機でテレビやエアコン等を操作できるという「WatchONリモコン」アプリ。
各メーカーのデータベースが入っていました。全部のメーカーを表示させると相当な数があります。
メーカーを選ぶと、「ボタンをタップしてください」の後に「正常に作動しましたか?」と聞かれます。
色んなパターンの信号を試して、マッチしたものを使うという仕組みなのですが、一向にテレビが反応しない・・・
20回くらい繰り返して試しましたが、結局1回も反応なし。
3年程前に買ったSHARPのテレビですが、どのボタンも使えませんでしたw
地デジ化する前のかなり古いSHARPのテレビで試すと、かろうじて電源ボタンと一部のチャンネルボタンが反応しましたが、全く使い物になりません。
SHARP以外のメーカーならばうまく使えるかもしれませんが、ちょっと残念ですね。
自動で画面が点灯するウェイクアップジェスチャー
設定の項目に「ウェイクアップジェスチャー」というものがあります。
腕の動きを感知して、時計を見る仕草をすると自動で画面がONになるという機能。
かなり敏感で、ヒョイッと腕を起こせばほぼ100%反応します。
SonyのSW2のような特殊な画面と違って、画面がオフの状態では時計が見えないのでこの機能は重宝していました。
ただし、時計の確認と似たような動きをすると結構な頻度で誤動作します。暗い所だと液晶の光はかなり目立つので、チカチカとついたり消えたりするのはかなり”変”です。一回それで知らない人に声かけられましたw
それ以降はこの機能をオフにしているので、時刻の確認にはいちいちボタンを押さなければいけません。ちょっと不便・・・
Gear 2用のアプリが少なすぎる件
スマートウォッチ専用のアプリはスマートフォン側のGear Managerでダウンロードします。スマホでダウンロードしたアプリは自動でGear 2にインストールされます。
専用のアプリストアには7つのカテゴリがあるのですが、とにかく使えるアプリが少ない。少なすぎる・・・
ソーシャルネットワークのカテゴリ内にはGear 2用アプリがたったの9つ。
執筆時の現在はTwitter系、LINE、Foursquare系、ないです。なし。アプリなし!
執筆現在ではざっと150くらいGear専用アプリがストアにありますが、その半数は電卓アプリと時計アプリ。
後は簡単なゲームがたくさんあります。ちょっと前に話題になった「2048」も。
フィットネス系のアプリもいくつかありますが、スマートウォッチらしい「これは!!」と思うようなアプリがありませんね。
初めてのTizen搭載スマートウォッチとはいえ、発売から2ヶ月経ってます。頻繁にストアのアプリをチェックしますが、一向にアプリが増えない。
Android Wearが発表されましたし、もうすぐ開催されるGoogle I/O 2014ではサムスンからAndroid Wear対応のスマートウォッチが出るなんて噂もあります。Androidと接続するスマートウォッチで、Android純正のスマートウォッチ用OSが出ているというのに、今更Tizeのアプリに注力なんて普通しないですよね。
なんだかオワコンの匂いがする・・・
まとめ
なんの為にスマートウォッチ着けるのか、人によって様々ですが誰もが恩恵を受けるものといったら通知の表示ですよね。
むしろ、通知の表示やスマートウォッチ側のセンサーを使うフィットネス系のアプリ以外はスマホ側でやった方がいいです。
1年前のスマートウォッチと比べると、バッテリーやスペックも上がって機能性も充分。しかし、万人に受けるものではないのが現状です。あれば便利だけど必ず必要ではない。
「あれば便利」を「必ず必要」に変えられるかが今後ウェアラブルデバイスを一般化するのに重要なんじゃないかと思いました。